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巡音ルカV4Xを使うにはどれくらいのメモリが必要なのか?

      2015/03/30

LUKAV4X巡音ルカV4XをMacに入れたんですけど、動作がちょっと重たかったのでWindowsへもインストールしてみました。ついでにStudio One Artist Piapro Editionもインストールして使ってみました。まずはMacとWindowsでそれぞれ動かしてみた所感をお伝えしようと思います。

巡音ルカ V4X

どれくらいメモリを使うのか?

Studio One Artist Piapro Edition(以下Studio One) + Piapro Studioでどれくらいのメモリが必要なのかを見てみましょう。

テスト内容

Studio OneにPiapro Studioを読み込み、クロスシンセシスを使用した巡音ルカV4Xトラック1つ。オーディオトラック(ステレオ)を1つ読み込んでループ再生させました。曲の長さは6分弱。今回はメモリの消費を確認します。

テスト結果

 Mac OS X 10.8.5 Mountain Lion (Macbook Air Mid 2011 Core i5 1.6GHz 4GB RAM SSD)

s1usage_mac

500MBくらいから始まるのですがメモリリークが激しいです。再生すればするだけ、使えるだけメモリを使っていきます。この辺はMacの仕様によるところですのでアプリの異常というわけではないでしょう。メモリの解放ソフトなどを適宜使用します。コンソールで「purge」コマンドを打っても良いです。しかし、いずれにせよ時間経過によってメモリ使用量が増えていきます。

【参考リンク】新・OS X ハッキング! 87 OS Xを快適に使う「5つの心がけ」~ メモリ領域の管理編

メモリを1GBくらい使いますと、Macで4GBしか積んでいないマシンはギリギリな感じです。 MacでPiapro Studioを使う場合、快適に使用するためには8GB以上のRAMが必要だと思います。時々purgeしながら使うならば4GBでもなんとかなるかもしれませんが、複数のトラックを扱うのは厳しいでしょう。

Windows 7 (Core i7 2.8GHz 8GB RAM SSD)

s1usage_win72

Windowsの方はメモリ使用量が安定しています。600MBくらいから露骨に増えませんでした。多少は増えます。

 

なお、オーディオ・インターフェースはWin、Mac共にYAMAHA AUDIOGRAM6を使いました。

【3/26までポイント3倍】ヤマハ オーディオインターフェイス Audiogram 6 YAMAHA

感想(0件)

 

 

CPU負荷はレーテンシーと音源、プラグインの総量で決まる

CPUへの負荷は、これはホント設定や環境によるのかなという感じです。

CPU負荷 = レーテンシー設定 + (ソフトウェア音源・プラグイン x n) 

という感じじゃないかな。どれだけエフェクトをかけたり、レイテンシーの設定をシビアにするかによって全く変わってきます。

レーテンシーの影響

Studio Oneのオーディオデバイスとレイテンシーの設定画面

latency

①:オーディオデバイスの選択

PCで音の入出力を行うためのデバイスを選択します。何も機器を繋いでいない場合はシステム標準のものしか選べません。ここが「オーディオ・インターフェース」というものを指定する場所です。このオーディオデバイス(オーディオ・インターフェース)の出来の良し悪しが、遅延量に関わります。

②内部ブロックサイズ

どんな高速なマシンでも、一瞬で音を処理して入出力することは出来ません。そのため、どのくらい溜め込んで処理してから入出力するか?をここで指定します。これをバッファと言います。

バッファのサイズを大きくする(数値を大きくする)と、余裕を持って処理しますので、CPUの負荷が減ります。その分、遅延(③のレーテンシー)が大きくなります。

バッファのサイズを小さくする(数値を小さくする)と、こまめに処理しますのでCPUの負荷が高まります。その分、遅延(③のレーテンシー)が小さくなりますが、限界を超えるとノイズになったり止まったりしてしまいます。

③入出力レーテンシー

ざっくり言えば、遅延の時間です。レーテンシーの数値が高いほど「オーディオの反応が鈍い」と考えてください。

例えば巡音ルカV4Xで歌を先に作ったとします。伴奏としてそれに合わせてギターを入力しようとするでしょう。上図の場合、ギターからDAWに音が入力されるのに17.39ms、出力して音が聞こえるのに21.79msかかる、ということです。これが少なければ少ないほど、正確に入力できます。

ソフトウェア音源、エフェクトプラグインの量

打ち込みで音楽を作る場合、DAWの上でソフトウェア音源を鳴らします。これがそれなりの負荷になります。特に計算が増えるのは「物理モデリング」という、計算して音の反響などを創りだす形の音源です。同じく、エフェクト系もCPUが一生懸命「この音とこの音が混ざるということは・・・」という感じで計算をするために重くなります。

物理モデリング音源の例

MODARTT ( モダート ) / Pianoteq 5 Stage
Miyabiが愛用しているMODARTT ( モダート ) / Pianoteq 5 Stage

まとめ:特にRAMに注意しよう!

巡音ルカV4Xをただ立ち上げて鳴らすだけで600MBの使用量から、ということを考慮してください。あなたのマシンにはどれくらいのメモリの余裕があるのかを調べましょう。また、メモリが足りない場合、デスクトップPCであれば増設が可能な場合が多いです。ノートパソコンの場合はメーカーに確認して下さい。

僕は個人的にはノートパソコンを買うならばMacbook Proをオススメします。オーディオ・インターフェースを特別に買わなくても低レーテンシーでの出力が可能のため、MIDIキーボードから入力するだけの場合は非常にシンプルに構成することが出来ます。ただし、Macのメモリ搭載量は標準の構成では4GB程度の場合が多いです。また、技術的な問題や保証などの関係もあり後から増設することが難しい場合もあります。最初から8GB以上でオーダーする方が良いでしょう。また、MacにはGaragebandというDAWが標準でインストールされており、Studio One Artist Piapro Editionでは利用できない他社製プラグインを利用することが出来ます。

また、「ディスプレイはあるからマシンが欲しいなあ」という時にはMac miniという選択肢もあります。パワーとサイズ、値段のバランスが非常に高くまとまっていてDTM入門にもオススメです。

APPLE Mac mini (2.6GHz Dual Core i5/8GB/1TB/Intel Iris) MGEN2J/A

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