Miyabi Lucas

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作曲で音を良くするには良い道具が必要って話

   

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今回ふとしたことから自作曲のマスタリングをし直そう!と思ってやってみました。その流れやツール類をご紹介しつつ、音楽を作ることについてのお話をさせていただこうかなと。

 

サンプル曲

1年ちょっと前に作ったFireworxという曲です。ちょっともこもこした感じと、音圧の低さを感じます。ここから今回の作業で以下のようになりました。

まずはEQで帯域のバランスを見る

今回はプロジェクトデータが壊れていて開けず、マスタリング後のものしかデータが残ってなかったので、ミックスレベルでは手が入れられませんでした。

作業前

span2

こちらが元の曲の波形。聴いていても低音域が多くを占め、高音の抜けが足りない感じがしました。

作業後

span

低音域を思い切ってカットし、高音のバランスを上げて抜け感を出しつつ音圧アップ。

使ったマスター段プラグイン類

Voxengo Overtone GEQ

倍音の調整ができるフリーのEQ。

Waves C6 (マルチバンドコンプ)

全体のバランスを整えるのによく使っています。

【並行輸入品】 WAVES C6 Multiband Compressor Native版◆ノンパッケージ/ダウンロード形式

適当なリバーブ

全体を馴染ませるために1%~数%の間でうっすら使います。

Waves Kramer Tape

歪んだ感じをアナログな感じにしてくれるテープシミュレータ

【並行輸入品】 WAVES Eddie Kramer, Tape, Tubes & Transistors Native版 ◆ノンパッケージ/ダウンロード形式

Brainworx bx_XL V2

M/S処理ができるマスタリング用のリミッター。これでSideの音圧を調整したりしています。横の広がりを強化できます。

Waves L316

定番のマキシマイザー。かけ過ぎるとゆがみます。

WAVES L316 Multimaximizer Native

Voxengo SPAN

フリーのスペクトラムアナライザーですが機能は素晴らしいです。

 

個人的に考える帯域調整目安

まずは上記のプラグイン全差しからスタートして、SPANを開きながら初段のEQをゴリゴリといじりながら、音がどう変わるか変化を見ます。それぞれの音域には役割があるので、それが見えてくると「こういう時にはここをブースト、またはカット」というのが出来るようになってきます。

~30Hz:超低音域

低域のエアー感を担っている部分です。ベースミュージックでなければほぼカットしてしまっていいかと思います。低音がブイブイしすぎている時に真っ先にカットしていくポイントです。

~250Hz:ベース、バスドラム

この辺りで鳴っているのはほとんどベースやバスドラムです。ベースの抜けが良くない時に50Hz前後をカットしたりします。また、250Hz辺りを少しカットすると全体的に抜けが良くなります。

~1kHz:ベース、ギター、スネア、ボーカル。温かさ。

この辺りになると色々なものが増えてきます。ボーカルも低音を削るとすっきりしますが、温かみはなくなります。曲やオケによって調整します。もこもこしている時は500Hzあたりをカットするとすっきりします。

~2kHz:シンバル系や、ボーカルの高音。音の輪郭感

1~2kHz辺りに女性ボーカルの高音の軸があるので、この辺りでアタック感などを多少調整できます。ハイハットとかもこの辺りで重なります。

2~4kHz:女性ボーカルの高音や金物。最もうるさく聞こえる帯域

耳が痛くなりやすいのがこの辺りの帯域。女性のハイトーンボイスやサ行で耳につく帯域です。ここを少し弱くすると音がやわらかくなります。余談ですが業界標準のヘッドフォン、SONYのMDR-CD900STは4kHzあたりが強いのは有名で、ずっと聴いていて疲れるのはそのためだと思います。某Magazineでミックス用と謳っていますが、レコーディングや荒取り用ですね。

4~10kHz:艶感や抜け感

この辺りを上げていくことでいわゆる「高音の抜け」が生まれていきます。そのちょっと手前がうるさく感じる帯域になるので、この辺りはEQでも細かくやることになります。また、ボーカルの子音が痛い時、この辺りを調整すると和らぎます。特に巡音ルカ嬢はカ行、タ行、サ行のアタックが強いのでこの辺りの調整は必須です。

10kHz~20kHz:倍音や空気感

アナログな楽器やボーカルの空気感を出す時にこの高音域を調整します。またこの帯域は聞こえづらくなるなるため、下げることで音圧を稼ぐことが出来ます。(mp3エンコーダが16kHzからばっさりカットする物が多いのはその辺も関係してるのかな)

EQやコンプでバランスをとって、M/Sで広げる

上記の調整目安を考えながらEQやコンプで質感を整えていきます。またM/S処理も行って、Sideのコンプをかけます。これによって横の距離感が出てきます。

マキシマイザーで音圧を上げる

マキシマイザーで必要な音圧まで上げます。上げた時にどこかが潰れすぎたり割れる感じがした場合は、そこをフェーダーで下げるか、コンプを強めるか、音圧を諦めるかの3択です。L3-16はマルチバンドなのでプリセットから選ぶだけで曲のバランスをガラッと変えてしまう力があります。先にL3-16で音のイメージを近づけておいてから他を調整するという手をよく使います。

 

まとめ:マスタリングは大変です

このように、曲の仕上げはかなり色々なものが投資されています。音楽をやめてしまう人はこれらの投資が厳しくなったらおそらくやめてしまいます。というわけで、良い音楽家の人を見つけたら少しでも投資をしてあげてくださいね。

ちなみにMiyabiは10月が誕生日です。応援やプレゼントは15円から出来る時代!Amazonからいただけたら励みになります♪

 - パクって始める作曲術

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